みなさんも起業、副業、主婦起業という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。会社の中で働くのではなく、自分の好きなことを好きな時間にしたいという方や、会社で働くよりも高収入が得れるので起業したいなど、理由は様々ですが、バーチャルオフィスやシェアオフィスを利用した起業が年々増えています。
しかし起業といっても、資金がないので難しそう。自宅兼オフィスは家族もいるので難しい。失敗しないかリスクが心配など興味はあるけれども実際に起業するとなるとためらう方が多いです。そこで今回は「低リスクで起業する方法」についてご紹介します。
個人事業主として開業?それとも法人?
開業の仕方は主に2通りあり、個人で開業する方法と法人として開業する方法があります。
法人で起業する場合
まず、法人として起業する場合は「法人登記」を行う必要があります。法人には3種類あり、地方公共団体や独立行政法人の「公法人」。株式会社や合同会社などの「私法人(営利法人)」。NPO法人、一般社団法人、商工会などの「私法人(非営利法人)」に分かれます。
そこで今回は株式会社を例にとって考えます。定款作成・資本金の払込など、設立に際する手続きの主導者(発起人)を選定します。そして屋号を決定し、法人印鑑の作成、資本金額の決定、本店所在地の決定を行います。その後法務局で登記を行います。さらっと文章にしましたが、時間も労力もかかるため専門家に依頼される方も少なくありません。株式会社で登記を行う場合は、以下の費用がかかります。
個人で行う | 専門家に依頼 | |
収入印紙 | 40,000円 | 0円 |
定款認証 | 50,000円 | 50,000円 |
定款の謄本交付料 | 約2,000円 | 300円 |
登録免除税 | 150,000円 | 150,000円 |
絶対にかかる費用 | 約242,000円 | 200,300円 |
専門家手数料 | 0円 | 50,000円〜200,000円 |
合計 | 約242,000円 | 250,300円〜400,300円 |
個人事業主で起業する場合
一方個人事業主としてスタートさせる場合、税務署に開業届を提出するだけです。飲食店や、ネイルサロン、料理教室という業種は設備投資が必要になるので、別に開業資金が必要ですが、一個人として手軽に開業できるのが魅力の一つです。
個人事業主でも資金調達が必要
開業にかかる費用は業種によるといいましたが、資金調達が必要な場合、会社でなく個人であれば、どこから借りれるのだろうか?社会的信用は?など不安に思われるかもしれません。しかし、開業時の信用力が低い状態でも利用できる融資制度がいくつかあります。日本政策金融公庫、信用保証協会の保証付き融資、ビジネスローン、ファクタリングなどです。
日本政策金融公庫
日本政策金融公庫からの出資を得ることが可能です。普通の貸付の他、開業専用の出資制度などもあり、比較的利用しやすいメリットがあります。
信用保証協会の保証付き融資
信用保証協会の保証付き融資は、返済が困難となった際に、保証協会が金融機関への保証をしてくれることで、出資を受けられるようになる仕組みです。中小企業の他、個人事業主も対象となります。
個人で起業する場合住所はどうしたら良いのか?
個人で起業される方で、カメラマンやライターといったパソコンがあれば仕事ができる方は、自宅兼オフィスとされる方が多いようです。しかし、個人で起業した場合であっても名刺は必要ですし、名刺に住所を書く必要があるのでは?クライアントと打ち合わせをするときは自宅に来ていただかなくてはならないのか?と自宅住所を仕事に使うことに抵抗を持つ方が多くいらっしゃいます。そんなときは「バーチャルオフィス」の利用がおすすめです。
バーチャルオフィスとは?
バーチャルオフィスとは名前の通り、実際のオフィス空間やオフィスデスクを持たなくても、まるで自分のオフィスを持っているかのように、低コストでオフィス機能を利用することができます。
例えば、バーチャルオフィスの住所を利用することで、一等地の住所をあなたのビジネスに利用することができます。施設によりますが法人登記、HPなどのWEB、名刺などに使用できるバーチャルオフィスがほとんどです。
住所が使えるだけでない便利な機能
バーチャルオフィスの郵便物転送
会社としての住所をバーチャルオフィスに設定している場合、仕事に関する郵便物はバーチャルオフィスに届きます。そして、バーチャルオフィスによっては郵便物を自宅などの指定の住所へ転送してくれます。
頻度は施設によりますが、7日、15日、30日ごとに転送してくれたり、郵便物が届いたらバーチャルオフィスから連絡が入りあなたの指示通りに転送してくれてたりと、必要な郵便物を必要な時に受け取ることができます。
バーチャルオフィスの会議室
バーチャルオフィスは住所を借りたり、郵便物を転送してくれたりするだけでなく、「会議室」を完備しているバーチャルオフィスがあります。定額のオプション利用や、使用した時間だけ追加で払うところが多いです。
クライアントとカフェで打ち合わせをするのも良いですが、オフィスに招いて会議をすると会話に集中できるだけでなく、ホワイトボードやプロジェクターを使うこともできます。
まとめ
いかがでしたか?起業される方は最初は個人で起業し、事業拡大と共に法人化される方も多くいます。また「バーチャルオフィス」を使うことで、個人でありながら、会社のようなオフィス機能を維持することができます。
自宅住所を使わなくても良いので、家族に迷惑をかけることなく仕事が始められたり、郵便物は転送してくれ、クライアントと打ち合わせが必要になれば、カフェでなくバーチャルオフィスの会議室を利用すれば、しっかりとしたオフィス空間で打ち合わせをすることができます。これから起業をしようと検討されている方の参考になれば嬉しいです。